三河一向一揆とは?
一向って何だろう?
愛知県三河地方で起こった、一向一揆。
そもそも、一向ってなんだろう?
調べると、浄土真宗本願寺派のことを、一向宗とも呼ぶのだそうです。
一向宗(浄土真宗)の門徒が起こした一揆だから、一向一揆。
ただし、一向宗と呼ぶのはあくまでも外からの呼び名で、門徒の人達は絶対に自分たちのことを一向宗とは言わなかったんだそうです。
家康と、浄土真宗との戦い。
なんで宗教と戦うの?と思ってしまったんですが、家康も頭を悩ますほど、当時の寺院は相当力をもっていたようです。
そんな一向一揆の何が辛いって、家康に敵対する一向一揆側には、多くの家臣たちも属していたということ。
今まで共に戦って来た仲間と、ある日を境に戦わなくてはならないなんて…。
家臣たちも、主君をとるか、信仰心をとるかの命がけの二者択一。
一揆の発端
諸説あるそうですが、お寺の敷地内(寺内)はどんな人でも守ってもらえ税金もかからない(守護不入権)があったにも関わらず、それを侵されたことがきっかけで一揆勃発。
上宮寺、勝鬘寺と合わせて三河三ヶ寺である本證寺も、一向一揆の拠点となりました。
寺内に住みたい
本證寺とその周辺
本證寺
現存する土塁
土塁見学をご住職に願い出でたところ、「裏門のコーンをすり抜けて行ってみてください。蚊に気をつけて、ご自由にどうぞ」と仰っていただきました。
一旦山門より外にでて、庫裏のある裏門へ向かいます。
裏門の手前にある、立入禁止っぽいコーンがありましたが、そこをすり抜けた先に土塁はあったのです。
ご住職に聞かなければ、コーンをすり抜けるという選択肢はなかったので、土塁まで辿り着けなかったでしょう。
お聞きして本当に良かった。
外堀(内側は寺内)
『歴史の散歩道』~三河一向一揆の舞台 本證寺を歩く~という冊子に地図が載っています。
マップ画像内の数字は私が書き入れたもので、歩いて写真を撮った場所になります。
実際に歩いてみると、規模感や高低差も体感できるので、地図上では味わえない興奮がありました。
あっという間に、1~2時間が過ぎてしまいますよ。
蓮情報
『本證寺のハス』
本證寺の内堀に咲くハスは、明治32年(1899年)の「三河三ヶ寺野寺本證寺全図」に描かれていることから、少なくともこの頃には、本證寺を象徴する景観として認識されていたようです。
毎年7~8月には、山門に向かって右側には白い花、左側には赤い花を咲かせていました。
ところが、平成6年(1994年)を最後に、ハスは突如として消滅してしまいます。平成22年(2010年)になり、かつての本證寺の景観を取り戻そうと、地元の有志によって「本證寺ハスの会」が結成されます。
それまでの調査によって、内堀にはミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ)、アメリカザリガニ、カムルチー(雷魚)などの外来生物が多数生息していることが判明していました。
そこで会では、ハスの植栽を行うとともに、ハスの育成を妨げていると考えられた外来生物の駆除を進めました。
何度かの試行錯誤を重ねた結果、平成25年(2013年)には、山門の両側のハスの再生に成功したのです。
しかし、外来生物が内堀から完全にいなくなったわけではありません。現在、会ではハスの育成や外来生物の駆除を継続しているとともに、広く子どもたちに自然環境の大切さを伝える活動を行っています。
安城市教育委員会(本證寺山門前の道路脇にたつ案内板より)
自然界のバランスって難しい…
本證寺情報
- 名称
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本證寺
- 創建年代
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鎌倉時代後期(13世紀末頃)
- 開祖
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慶円
- 所在地
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愛知県安城市野寺町野寺26
- 駐車場
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山門をくぐり抜け境内へ駐車(イベント時は変更もあるようですのでご確認ください)
本證寺 山門 駐車案内看板 広い境内駐車場
※私たちが見学した時の情報です。
最新情報と異なる可能性がありますので、公式情報等をご確認ください。