以前読んだ『家康の母お大』で私の心に火が付き、今回のこの大作に手を出すことに。
5年前に読んだ時には、5巻で挫折。
それもそのはず。
歴史に出てくる人物は数える程しか知らず、理解できずに楽しめませんでした。
今回は、どのくらい理解できるのか、それも楽しみの一つです。
出生乱離の巻 (1)
読後感想
表紙から想像もできないほど、胸しめつけられるラブストーリーでした。
思い通りにならない世界での、ささやかな幸せや叶わぬ希望。
その中で現実や苦悩と対峙しなければならない描写が、また涙を誘います。
景色や人の表情さえも見えてくる表現の巧みさ。
作家山岡荘八さんは凄い人ですね。
1950年の作品だなんて、これまた驚きです。
愛知は実に史跡に溢れているなと、つくづく思いました。
その一つ一つ、物語の順に巡る旅に出たくなりました。
あぁ、それにしても、切ない1巻だった。
1巻は、まだまだおぼっこい可愛い竹千代ちゃん。
全26巻。
どういうこれからが待っているのか、期待が高まります。
獅子の座の巻 (2)
家康というより、可愛い竹千代ちゃんの成長をもっと見たい!
その一心で2巻突入。
500頁程の厚い本。
何度も寝落ちの際に閉じられる本。
本はやっぱり紙じゃないとね、なんて頑なに文庫推しをしていましたが、とうとうキンドルなるものに手を出し味を占めてしまった私。
読後感想
トトチマ…
父を呼ぶ竹千代(家康)が可愛すぎる…
でもその父が殺された!
そのくだりがまた苦しくなるくらい、切ないったらありゃしない。
竹千代は、小さいながらに父親と死別、母親とも生別。
それだけにとどまらず、織田の人質、今川の人質にもなる人気ぶり。
いやいや波乱万丈な幼少期。
救いなのが、人質と言っても、とても大切に扱われ教育も熱心にされたらしいこと。
人として、武士としての基礎が、人質生活を通して出来上がったのかもしれない。
そんな成長が、ぎゅっと詰まった2巻でした。
私の中にある知識の点がやんわり淡い線となった、そんな巻でもありました。
朝露の巻 (3)
最終的に駿府の今川家の人質となった竹千代。
あれ?駿府と駿河の違いってなんだっけ?
あぁ、なるほど、駿河という国の中に駿府があるのか。
また時間が経つと忘れそうだけど…。
後ろに”城”を付ければ思い出せそうだな。
さてさて竹千代の人質生活は、どうなって行くのか…。
読後感想
菊丸が出て来たんですけど、2020年の大河(麒麟がくる)のあの菊丸(岡村)?
まそれはそうと、三英傑(信長&秀吉&家康)それぞれに光を当てた構成になっていて、桶狭間合戦の流れもよく分かりました。
本当に情景が浮かぶ描き方で、まるで本当に見ていたかの様なリアルさ。
そういうのたまらないですね。
桶狭間合戦前の大高城兵糧入れの下りも、なるほど、元康(家康)初陣と繋がりがあったのかぁ。
寺部城も挙母城も、その他諸々初陣城跡巡りしたいな。
葦かびの巻 (4)
大人の階段をどんどん登っていく竹千代。
駿府(今川氏)の人質なのに、最高峰の教育や待遇を受けられたのは、どうしてか。
雪斎との出会いも、彼に多大な影響を与えたようです。
三度の食事より、『徳川家康』!
家康にこんなにときめく日が来ようとは、自分でも信じられません。
読後感想
家康、岡崎に帰って来たー!
人質解放!この日をどんなに待っていたことか…。
そして、しれっと明智光秀登場。
大河『麒麟がくる19』と時代が被ってきて、まさに5巻ジャストタイミングです。
昼ドラみたいなドロドロの女っぷりを見せてくれる築山殿からも、目が離せない。というか釘付け。
負の連鎖…あぁ恐ろしい。
まとまりかけた岡崎も、まさかの一向一揆勃発。
そんな中、家臣に過ちをを諭され一度は激怒するものの、理由を聞いて自分の未熟さを素直に認め謝るところ、家康って色んな意味で凄い人!
うず潮の巻 (5)
ついに過去の自分を超える時が来ました。
5年前、店長から借りた『徳川家康』の5巻途中で挫折(当時は話が解らずちんぷんかんぷん)してから、マイペースに歴史にふれてきました。
5年前と明らかに違うのは、楽しい!情景が目に浮かぶ!もっと知りたい!と思えていること。
まだまだ、地図と系図とネット検索しながらの読み進めですが、とにかくこの本に出会えて幸せ。
読後感想
オオガヤシロウ…なんとオソロシイ人…。
今回初めて知った人物だけど、きっと名前は忘れないだろう。
欲や怒りに支配され、どんどん自分を見失う人続出。
どこまで落ちるのか、まるで底なし沼…。
野田城攻めの際、武田信玄が撃たれたとされている場所に以前行ったことを思い出し、その場所が法性寺と言う理由も何となく分かりました。
信玄もどんな人だったのか、気になり始めてきました。
何となく強そうで、白い髪の毛がふさふさしてる、虎の人?
私の中にいる武田信玄は、まだそんなおぼろげな存在です。
人物や地名、史跡に興味が広がる楽しさが歴史小説にはよくありますが、これは群を抜いておもしろいです。
燃える土の巻 (6)
表紙の絵の素朴さが、内容の凄まじさを少し和らげてくれるよう。
もうすっかり肝の座った”徳川家康”。
”竹千代ちゃん”と呼んでいた3巻辺りが懐かしい。
読後感想
何だかやり切れない死が続きます。
自身の父親と信長に板挟みとなった、浅井長政が選んだ最期。
人質おふうや、オオガヤシロウの妻子の下りは、切ないを通り越して読んでいて苦しかった…。
オオガヤシロウ、何でそうなっちゃったんだろう…。
家康の寵臣だったのに…。
やりきれない気持ち。
それにしても、偉大な親を持つ子の大変さ。
家康の子、信玄の子は、一体これからどうなっていくのでしょうか。
颶風の巻 (7)
表紙は、鳥居強右衛門。
徳川と武田の戦に、この人を素通りはできません。
タイトルにもある、”颶風”。
調べると、強く激しい風という意味でした。
家康にとって、どんな試練が待ち受けているのでしょうか。
読後感想
「なんでそちは、もう少し用心深く生きなかったのじゃ」
本当に、その言葉に尽きます。
長男 信康の死は、父 家康の力でもどうにもならない避けられないものになっていき…
わが子の命を第一に守ることができないなんて…どんな時代なんだ!!
あぁ、それが戦国か。
あんなに激しく生きた築山殿も同じく最期を迎え…。
そして、また凄い男の登場です。
家康の家臣、大河内源三郎政局。
約9年も、武田の城の地下牢に捕らえられていた人です。
ただひたすら家康を信じ、ひどい拷問にも耐え、屈することなく生き続けた。
9年も!何という意地!並みの精神じゃない!!
今も、その牢が高天神城に残っているらしいんです。
コロナの影響で、家での閉じこもり生活にもう限界超えた!と店長に愚痴っていたけど、これは、そんなレベルじゃない。
世の中落ち着いたら、絶対行こう。
そして…ついに武田家滅亡。
「あの世でこんどは、こなたの嫌な戦はやめ、睦まじゅう契ろうなあ」と死の直前、小田原御前に告げる勝頼(武田信玄の息子)。
あの世で幸せになろうだなんて、切なすぎる。
勝頼の敗走シーンは、涙なしには読めませんでした。
心火の巻 (8)
読後感想
ちょっと〜家康の影薄いじゃないか!
でも、まぁ仕方ない。
なんと言っても、日本の歴史で最大のミステリー、本能寺の変が描かれてる巻ですから。
まさにタイムリーな、変があった6月頭に読了!
そして、亡き主君信長の敵討ち!と秀吉に追い込まれた光秀。
光秀は、その山崎の戦いで負け城へ戻る途中、土民に襲われて亡くなり、信長築城の安土城も燃えてしまった…
読んでいて息苦しさを感じる巻でした。
そんな波乱続きの中、これから家康はどういう選択をしていくのでしょうか。
碧雲の巻 (9)
読後感想
信長の死を経て、次の後継者を決める為行われた清洲会議。
ここでも秀吉を中心に事は進んでいきます。
用意周到。
賤ヶ岳の戦いが起こった経緯や、柴田勝家とその妻お市が亡くなるまでのストーリーが、まるで映画を見ているような感じで、それは鮮やかな描かれ方でした。
お市の方の、母の愛、妻としての覚悟、戦国の女としての生き様にも心を打たれるものがありました。
家康登場率が低く、途中ペースダウンしたのは確かだけれど、最後の勝家の死に様に、完全にまた読欲を掻き立てられる結果となりました。
無相門の巻 (10)
読後感想
秀吉さん、天下をとるため、次々と邪魔者に戦を仕掛けます。
賤ヶ岳のお次は、小牧長久手の戦い。
秀吉 vs 織田信雄with家康。
秀吉方の人物で、犬山城を奪い取り、そこを拠点に戦った池田勝入という人が登場してくるのですが、初めて聞いた名前の武将でした。
強くて義に篤い人なのに、私全然知らなかった…。
出会ってない名将が、まだまだ沢山いるんだなぁ〜なんて考えながら読んでいた矢先、池田勝入=池田恒興と知った時の衝撃たるや!
これ、名前幾つもあるから同一人物と気付くのに時間かかる、いつも引っかかるやつです。
そろそろ学習しよう、自分。
竜虎の巻 (11)
読後感想
どうにかして大坂に家康を来させたい秀吉 VS それには絶対屈したくない家康。
それぞれ、あの手この手と画策しますが、勝負がなかなかつかない冷戦状態。
なかなかのじれったさです。(まだまだ次巻も続きそう…)
秀吉の策の一つに、妹の朝日姫を家康に嫁がせることがありましたが、朝日には20数年連れ添った愛しの夫がいました。
秀吉の圧で離縁させられ、夫は自害。
朝日のことを想いながら死を選ぶ夫と、哀しみと共に嫁いでいかなければならない朝日。
辛すぎ…。
家康家臣の、石川数正や本多重次のやり取りも、三河武士の気質がよく表れていてグッときました。
中でも、本多作左衛門重次は、鬼作左の異名があったようです。
「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」
日本一短い手紙を書いた人としても有名なんですね。
華厳の巻 (12)
読後感想
明らかに読むのに時間が掛かった12巻。
放置、浮気を経て、気まぐれにまた手にとり、何とか読了。(1ヶ月も掛かった…)
似たような名前の茶人や秀吉、大坂や九州が舞台になっていたのも、その理由の一つ。
知識のベースがない部分は、どうしても弱いですね…。
終盤は、待ってました!の三河武士全開。
亡くなってもなお存在感のある西郷局、これからどうなっていくのか目が離せない朝日と茶々、そして正妻 寧々。
戦国の女の生き方も、時代を経てなお学ぶことが沢山ありそうです。
侘茶の巻 (13)
読後感想
12巻目を読むのに1ヶ月かかったのが嘘のように、13巻は1週間で読了。
なぜなら、家康が江戸に移ることになったから…。
きっかけとなった、秀吉の『小田原攻め』のくだりは読み応えありました。
愛知に住む者としては、江戸との遠距離が切なくもありますが、今後の活躍に期待も膨らみます。
それにしても、利休。
秀吉に対しても、最期まで茶人である自分を押し通す強さ、潔さ。
そういう戦い方もあるのかと、また一人興味が湧く人物に出会った気がしました。
確か、本棚に「利休をたずねよ」が眠っていたような。
そろそろ起こすか。
そういえば、小田原城へ行った時、小田原評定の仲間入りが出来るオブジェがあり、私も一緒に参加してきました。
今回の巻で、表紙の絵にもある「小田原評定」の意味もよく分かりました。
明星またたくの巻 (14)
読後感想
秀吉、まるで裸の王様状態の朝鮮出兵。
そして、秀吉の周りでは不吉なことが次々と起こる。
天下無敵の秀吉にも、逆らえないものはある…人間だもの。
家康と木の実(人名)の関わりの中で、家康の体臭、体温までも感じられる場面に…リアルドキっ(〃ω〃)
その感覚が頭から離れない。悶々。
もはや『豊臣秀吉with家康』な巻でしたが、日本の歴史を語る上で外せない出来事が目白押し!
難波の夢の巻 (15)
読後感想
あぁ、時代が一つ終わった。
秀吉の死。 徳川家康の小説なのに、これは豊臣秀吉という小説じゃなかろうか?と今まで何度思ったことか。
しかし裏を返せば、徳川家康を語る上で、秀吉の存在は切っても切れない関係なんだなと。
信長から同じく、天下太平の為に奔走した秀吉。
天下太平ってなんだろう。
秀吉の周りで、幸せだった人って誰だろう?
何かを守る為、何かを成し遂げようとする度、犠牲になる人が出てくる。
苦しいスパイラルに、胸をえぐられた。
日蝕月蝕の巻 (16)
読後感想
有名な関ヶ原の戦い。
まだこの巻では始まらない。
それなのに、何でこんなに目が離せないのか…。
家康、三成の巧みな心理戦。
この小説の凄いところは、自分もその現場に居合わせてる様な錯覚を起こすくらい、兎に角リアル。
言ってみれば、自分も登場人物の一人として、その世界を同じ時空で味わえるような臨場感。
この前は、家康の体臭を感じたが、今回は三成の表情が見えた。
軍荼利の巻 (17)
読後感想
関ヶ原の戦いまでの経緯が、この一冊にしっかり描かれていました。
どういう経緯で、東軍西軍に分かれたか。
東軍は家康だが、西軍大将はなぜ毛利だったのか。
あれ?西軍は石田三成じゃないの?その疑問もこの巻に答え有り。
ガラシャが死を選んだ意味。
家康の人を奮い立たせる術。
そして、伏見城で散った鳥居元忠の生き様も涙を誘います。
三河武士最高。
サブタイトルの”軍荼利”って何?と思って調べたら、神様の名前なんですね。
一つ勉強になりました。
でも、なんでこのタイトルにしたのか、もう少し考える必要がありそうです。
関ヶ原の巻 (18)
読後感想
関ヶ原の戦い勃発。
移りゆく三成の心情がことさら繊細に描かれ、心が締め付けられました。
お袖のくだりもしかり。
読んでいる最中に、大垣城へと足を運びました。
なぜ関ヶ原ではなく大垣城なのかというツッコミを受けそうですが、なぜだか無性に行きたくなりました。
3年前に訪れた時には味わえなかった感覚感動が今回あったのは、この18巻のお陰です。
東軍西軍の複雑な人間関係と、それぞれ不思議に思えていた言動の意味が繋がった一冊でした。
泰平胎動の巻 (19)
読後感想
家康の母 於大の死、家康征夷大将軍、江戸の町作り、街道の整備、大久保長安、片桐且元など色濃く描かれ、新しい時代のはじまりかぁなんて思っていたら、 最後の最後、全部持っていかれました、淀の君に。
プライドの高さと同じくらい、寂しい人なのかなぁと思えて仕方なかった。
思い返せば、彼女も壮絶な人生を送ってきてるんでした。切な。
徳川家と豊臣家の開きが大きくなっていき…もはや嫌な予感しかないです。
江戸・大坂の巻 (20)
読後感想
驚くことに、自分の心の中に、時々高台院が出てくるようになりました。
自分の小ささや弱さに直面する時、私の心にそっと登場して、陰ながら応援してくれる高台院の存在。
ありがたい。
自分を中心に置かず、一歩引いて俯瞰して物事みる大切さ。
私は大いに学ぶべきところがありそうです。
徳川家、豊臣家になくてはならない存在、もはや、みんなの母、高台院。
あぁ、比べてはいけないけれど、淀殿…。
そして、またしても私の辞書に新たな人物が仲間入りしました。
その名も、大久保長安。
戦国の時代とは、また違う力を持ったお方。
長安と於こうの生き様は、架空のお話に思えるくらい、何だか夢見心地で妖しい展開でした。
黄金の国、ジパング。
春雷遠雷の巻 (21)
読後感想
「エスパーニャー♪太陽と歌を求めて~♪」
洗濯干しながら、スペイン村のテーマソングを口ずさむくらい、スペインやイギリスが登場するの巻。
東京八重洲の由来となったヤンヨースや、三浦安針という名のウィリアムアダムス、ソテロ、ドンさんその他諸々登場。
頭の中、カタカナの名前がぐるぐるです。
そして、相変わらず強欲な大久保長安にはハラハラさせられっぱなし。
世間の噂とは裏腹に、豊臣と徳川の変なシコリもなくなりかけ、このまま平和で和やかな世の中になっていくのか?
ちょっと胸がざわつくけど、このまま平和にいって欲しい。
そんな中、長安倒れる!
あ!あの血判状はどうなるの??
ざわざわMAX!
百雷落つるの巻 (22)
読後感想
オオガヤシロウに続き、オオクボチョウアンという人物も、しっかり私の辞書に刻まれました。
自分が亡くなってからのことも、ちゃんと考えておこう。
兎に角ぶっ飛んだ人だったなぁ、大久保長安さん。
外国勢力、宗教、江戸と大坂、駆け引き、浪人、噂… ここ最近、戦国から明らかに平和になりつつあったのに、不穏な空気。
おかしくなる前に早く何とか手を打って!
祈るように読んだ22巻でした。
蕭風城の巻 (23)
読後感想
あぁ、こういう経過があって冬の陣に突入していくのか…。
冬の陣がなぜ冬に勃発したのか、いかにして豊臣秀頼母子対家康の構図ができていったのか、太平な世になりつつあったのに戦をしなければならなかったのは何故か?
私が謎に思っていたことが描かれていて、個人的には覆い被さってた雲が取り払われた感じだったけど、本の中は嵐が来る直前!
またしても難しいタイトルの言葉、”蕭風”。
蕭という字はには、ものさびしい、しずかという意味合いがあるようです。
なるほど… ものさびしい風が吹く城…か。
戦争と平和の巻 (24)
読後感想
豊臣秀頼と母淀殿vs家康。
漠然とそんな風に思っていたけど、全然違ってた(汗)。
文中に秀頼母子は大坂城という牢屋に閉じ込められたという様な表現があったけど、まさににそれ。
主導権を握った家臣達。
彼らの徳川を憎む影響力も半端なく、とうとう大坂夏の陣は避けられないところまで来てしまいました。
最後の最後まで手を差し伸べようとする家康、父上それは甘すぎるよと大坂に立ち向かおうとする将軍秀忠。
全てわらわが間違っていましたと、しおらしい淀殿。
でも、時既に遅し…何も交わらない。
交わらない者同士の、避けられない悲しい選択があるだけ…。
孤城落月の巻 (25)
読後感想
大坂夏の陣、終わった…。
辛すぎ。痛すぎ。苦しすぎ。
私のおぼろげに知っていた大坂の陣が、いかにお粗末だったのかを思い知らされた、濃い25巻でした。
25巻?え⁈何と言うこと!
あと1巻で完結じゃないの。
まだまだ浸っていたいのに…。
このごろ家康の体調があまりよろしくないようで、心配続き。
あと1巻で私の中の家康がおわろうとしている?
どうなる、家康。
立命往生の巻 (26)
読後感想
言葉にならない静かな感動に包まれています。
ありがとうございます、山岡荘八さん。
最初は長いと思った全26巻も、途中で何度、早く2周目読み始めたい衝動に駆られたことか。
18年もかけて書かれた小説の重み、まるでその時代に生きていたかのようなリアルさが、言いようもない感動に繋がっています。
祖父清康に惹かれ、その流れで読み始めた『徳川家康』でしたが、今ではすっかり家康の虜。
もっと知りたい、もっと触れたい、もっと足を運びたい…あぁ、この本に出会えて、本当に良かった!