この本を選んだ理由
宮城谷先生の『風は山河より』で清康に惹かれ始め、そこから妻のお富の方(おとみのかた)に興味を持ち、結果お富の方の娘である、お大の本にこうして行き着きました。
はっきり言ってしまうと、私は家康に関心がありませんでした。
しかし、清康を始め、松平家やその家臣達の小説などを読むに従って、今は家康のことをもう少し知りたいとも思うようになりました。
やはり、清康の孫ということが大きいのですが。
前回読んだ『冬姫』に続き、今回も女性目線の話。
お大の何とも言えない優しい眼差しと、家康のこのほっぺ。
今こういう髪型の赤ちゃん見たら二度見するレベルですが、可愛い家康の表紙にも期待感アップ。
本の紹介
『家康の母 お大』植松三十里著
水野忠政の娘お大は14歳で岡崎城主松平広忠に嫁ぎ、嫡男竹千代を産む。
だが、実家が織田方に寝返ったため、離縁され、幼い息子と生き別れた。
久松俊勝と再婚後、竹千代が、今川義元へ人質に出されることを知る。
わが子の無事を祈るお大は、命がけの行動に…。
戦なき世を願う母と、その願いを果たすため天下人家康となった息子。
知恵を尽くして戦乱の世を生き抜いた女の波乱万丈の生涯。
解説/伊東潤(定価580円+税)
感想
お大を中心に進む話ではありますが、お富の方もたくさん登場してくれたので、私にとって大満足の一冊でした。
それにしても、竹千代、元康、家康時代と苦労の多い人生だったのにも関わらず立派に成長するさまを、まるで自分もお大になったかの様な感覚で、息子のことを案じながら読み進めていました。
本当に恐れ多いことなんですが、小説の中では自由なので。笑
会話文も多く、難しい言い回しもないため、苦労せずに読めたのも楽しかったです。
そして、次に読む本が決まりました。
山岡荘八著『徳川家康』に決定。
前回、5巻で挫折しておりますが、さてさて今回は何巻まで読めるでしょうか。